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【バリ島の赤いバス】メトロデワタ(Trans Metro Dewata)の乗り方を完全解説 2024年【バリ島移動】

2024年2月10日


こんにちは!雨季で蒸し暑いバリ島から、ゲストライターのこなつ(@origami_batik_bali)です。

雨が少な過ぎるのも困りものですが、外出はしやすいんですよね。ということで、今回はバリ島の唯一の公共交通手段、ローカルバスについて紹介します!2024年現在、バリ島には2社のバスが南部、西部、ウブド方面を走っています。

赤い車体の『トランス・メトロ・デワタ(Trans Merto Dewata)』は国営バス。比較的最近の2020年9月にバリ島に導入されました。

青い車体の『トランス・サルバギタ(Trans Sarbagita)』は州営バスです。全く公共交通機関がなかったバリ島に、約12年前に走り始めたのはこの青いバス。

赤いバスをバリ旅行中に見かけて、気になっている方も多いはず。「乗ってみたいな…」「どこに行けるのかな?」という皆さんの好奇心にお応えして、ルートの調べ方から乗り方まで詳しく紹介していきますよ!

青いバス・サルバギタの記事もチェック!

バス移動はどんな人にオススメ?

トランス・メトロ・デワタ

まずはっきり言うと、公共バスは地元の人の足として利用されることが目的なので、全く観光向けではありません。英語もほぼ通じません。じゃあ、どんな人にオススメ?公共バスの魅力とは?

バスをお勧めしたい人

  • ロングステイで時間はあるけど、滞在中なるべく交通費を節約したい人
  • 自分の語学力・コミュニケーション力を試したい人
  • 迷ってもいいから、冒険したい人
  • リアルなバリ島の日常を肌で体感したい人

バスをお勧めできない人

  • 滞在期間が短い、効率よく移動したい人
  • インドネシア語・英語が話せない人
  • 色々な有名観光地を楽しみたい人
  • Google Mapを使うのは苦手な人

チャレンジャーしか乗れないハードルの高い乗り物…みたいに聞こえますが、実際、初めて乗る時には勇気は要ります。でも思った以上に乗り心地も良いので「バスに乗ることを楽しんでみたい」という人は、ワクワクが止まらない道中になること間違いなしです!

激安運賃とキャッシュレス乗車システム

私自身は、長年公共バスを使い倒しています(笑)なぜかと言うと…“バイク・車を持っていないから” “長距離でも激安だから” “移動中、暑くない(クーラーがある)から”です。

正直、決して便利な交通手段だとは思っていません。でもバスに乗る最大のメリットは驚きの安さ!なんと、、、どこまで乗っても1回の乗車につき、運賃Rp. 4,400(約42円)。これはヤバいでしょ…

電子マネーのカード例

メトロ・バスの支払い方法は2種類あり、キャッシュレス・システムになります。(現金では運賃を受け取ってもらえません。)

1つ目は電子マネーカードの利用(上の画像)。バスターミナル、銀行、高速道路の入り口、コンビニで買うことができます。電子マネーはバスの支払いだけでなく、コンビニでの買い物にも使えます。

ちなみに電子マネーカードはインドネシア国内共通で、ジャワ島に行くと電車の運賃支払いは全てこのカードを利用することになります。

2つ目はQRis(キューリス)というQRコードを読み取って支払うシステム。最近、カフェやスーパーでもこのシステムは導入されているので、会計レジのところでQRボードを見かけることもよくあるはず。

ほとんどの場合、現地の銀行口座から払うオンライン・ペイメントになるので、ロングステイで滞在していても、現地口座が無ければこれは使えません。

しかし、Grabアプリを使っているなら、アプリ内のOVOという電子マネーシステムに入金しておけば使えるんです。Gojekを使っているなら、GoPayが使えます。いずれもコンビニのレジで入金することが可能です!

運賃支払いのタップ機器

バスに乗ると運転席の窓のところにカードをタップする機械とQRボードが設置されているので、上記のどちらかの方法で支払いましょう。インドネシアあるある…なんですが、タップの機械は時々故障していることも(汗)読み取り感度が低いので、カードを15秒ほどしっかり押し付けるのがコツです。緑のランプが光ったらOK。

乗降の方法とバス内の様子

バス停の道路サインと標識

バス停は道路上に白線で書かれている“BUS STOP”または“道路標識”が目印。写真・右のように屋根付きのバス停が横にあることもあるのですが、こちらは青いバスのサルバギタ用です。

正面から見たメトロ・バス

前方からバスが来たら、上部の電光掲示板をチェック。K1B〜K5Bのいずれかの路線番号が表示されているので、自分が乗りたい路線かどうかを確認しましょう。

降車ドア

バスは前乗り・後ろ降りです。先ほど説明したように乗る時に支払いを済ませます。

運転手さんはどこで降りたいか尋ねてくれる人もいるのですが、“さっさと乗ってくれよ”モードで会話しない人も。9割の人はインドネシア語しか話せません。この時に自分が降りるバス停の名前をサッと言えればいいのですが、そうでない時は先に乗ってしまいましょう。

バス車内前方の電光掲示板

降車ボタンはないので、降りたいバス停の手前で運転手さんに大きめの声で「マウ・トゥルン!(Mau turun /降りたいです)」とアピールすれば、後ろの自動ドアを開けてくれます。

ちなみに運転席上にある電光掲示板には、走行中に次のバス停名が表示されるので、Google Mapで自分の位置情報をリアルタイムでチェックしながら、降りる停留所を再確認すると確実です。

バス車内の様子

座席数は合計19席。つり革もありますが、いつ乗っても空いているので100%座れます。導入されてまだ3年少々しか経っていないので、バスも座席もピカピカ。クーラーもすごく効いていて、車内は快適です。

優先座席

赤いシートは優先座席。窓に貼ってある禁止事項サインは東南アジアっぽいよね…!といつも思います(笑)

公共バスの路線図と基本情報

最新マップのダウンロードはここをクリック!

土地勘がなければ、この路線図を見ても何がなんだか…ですが、とりあえず、かなりいろんな所に走っているということは分かると思います。メトロ・デワタの路線は5ルート。全て環状路線となっていて、各ルートをざっくり説明すると以下のような感じです。

K1B:クタ・セントラルパーク〜タバナン方面(赤)

IKEAがあるクタ・セントラルパークのバスターミナルから出発し、デンパサール北西のターミナル・ウブンを経由、メングウィ/タバナン方面へ行く。(ちなみにウブンはジャワ島への長距離バスも発着するターミナル。)

K2B:GORングラライ〜空港国内線(紺)

昼間にバリに到着した時には、国内線のバス停から空港エリア外に出ることができる。デンパサール中心を通過し、北のターミナルGORまで行く。GORは青いバス・サルバギタの発着ターミナル。

K3B:ターミナル・ウブン〜マタハリ・タービット(紫)

ウブンからデンパサール・レノンを抜けて、サヌールの港マタハリ・タービット(レンボンガン島行きのスピードボート乗り場)まで行き、再びデンパサール中心を通ってウブンまで行く。

K4B:GORングラライ〜モンキー・フォレスト(青)

GORから北上し、チュルク村やスカワティを通り、ウブドの中心街モンキーフォレストへ行く。ウブドに宿泊していれば、モンキーフォレスト/王宮/プリアタンを周遊するのにも利用できる。

K5B:クタ・セントラルパーク〜ポリテクニック(緑)

クタからバイパス沿いにサヌール方面へ行き、戻ってさらにジンバランのバイパスを通り、GWK近くのポリテクニック大学まで行く。

全路線のバス停名はTeman Bus公式インスタグラムにも掲載されています。

アプリもあります

国営メトロ・デワタは「トゥマン・バス(Teman Bus)」という愛称をインドネシア国内共通で使っており、GPS追跡を搭載した時刻表&ルート管理アプリがあります。ちなみに“Teman”とは友達という意味ですが、このアプリ名は“Transportasi Ekonomis Mudah Andal dan Nyaman(経済的、簡単、確実、快適な輸送)”の頭文字を取ったもの。

このアプリも現在のところ、全部インドネシア語。バス停の名前を知っていないと追跡しずらいという、使い方をマスターするのが難しいアプリですが、興味がある人はこちらからダウンロード可能です。

Teman Busアプリダウンロード:iPhone用iOS | Android用

2024年バス情報参考文献サイト(インドネシア語)

主要バスターミナルとバス停の探し方

ターミナルに停留しているバス

5つの路線が主にハブとしている大きめのバスターミナルがこちらの3箇所。(クリックするとGoogle Map位置情報が開きます)

Google Mapのルート検索で行きたい場所を入力し、公共交通マークを押せば、最寄りのバス停と行き先の一番近くの降車バス停を調べることができます。(Teman Busアプリをダウンロードする必要はありません…!)

バスルート検索結果

例えば、空港の国内線バス停から乗って、ウブドのモンキーフォレストまで行くという検索結果がこちら!2時間以上かかるので、飛行機での長旅の後にこのルートをチョイスするかは別問題として、100円以下でウブドまで移動することも実現可能。

検索ルートに路線の番号が出てきて(K2BとK4B)、マップの方にも乗り換えのバス停名がちゃんと出てきますね。

注意点3つ

①バス停の発着時間は目安
バスが来る時間や目的地への到着時刻はあくまでも目安です。道が突然渋滞したり、GPS情報の更新にも多少は時差があるので、Googleマップの情報通りにはならないです。でも、かなりの精度で頼れます。

②分刻みの正確さはない
運行時間は大体早朝5時〜夜9時頃。全路線、各バス停を15〜20分毎には1本通過するという頻度で走っているので、逃してもしばらく待てば次のバスが来ます。日本のように分刻みでピッタリ来るということはないので、その感覚は忘れましょう。ここはインドネシア…

③周辺の道路横断は気をつけて
もう一つ注意なのは、目的地が降りたバス停の反対側だった時。バリ島には歩行者用信号や横断歩道がほとんどないので、大きな道路を横断するのはかなり危険です。歩行者優先の気持ちで運転している人はいないので、近いからと言って無理して歩かず、Grabバイクなどを利用するのも良い方法だと思います。

ローカルバスに乗るための極意とは…

初めてだけどバスに乗ってみよう!という方へ…ちゃんと乗り換えルートやバス停名を調べて行っても、予期せぬことが起こるのがこの国です。時間通りに着く保証はないし、もしかしたら“降りるバス停も運転手さんに伝えたし、路線は合ってたけど逆方向のバスに乗ってしまった…”というハプニングもあるかもしれません。「どうにかなるさ」の精神で心と時間に余裕がある時にまずは乗ってみましょう。

今のところですが、在住外国人も大半のインドネシア人も、公共バスを日常的に使っている人は極々限られています…車やバイクを持っていれば、行きたいところへ行けるから。

かなり昔から公共交通機関が発達している日本とは違い、バリ島ではバスで移動することは便利ではないし、バス導入による渋滞の緩和や排気ガス削減効果を一般庶民が意識する機会はない気がします。

それでも純粋に、バリ島の日常を車窓越しに眺めながらバスに乗るのは楽しいです。そして遠くまで出かけることができます!

ルートや料金の情報は古いですが、バス移動の雰囲気がよく分かる、こちらの動画もチェックしてみてくださいね!(動画は2021年撮影)

※内容は2024年1月の体験と情報に基づきます。

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