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バリ倶楽部:神秘の湖と雨の森【後編】

2015年5月2日

数ヶ月前、水際の村で休憩中のお爺さん
こんにちは、バリ倶楽部の喜古です。
前回に引続きタンブリンガン湖について書きます。
「神秘の湖と雨の森」
我ながらキザなタイトルですが、今回は内容もキザなので良いと思っています。
神秘の湖とかね・・・何が神秘なんだよって話しですが、
この湖の周辺を散策している時に生き物に囲まれている感覚があるんです。
生き物と言っても猿とか、リスとかの動物ではなく
草木や、苔や、キノコとかの植物です。
なんか見渡す限り生き物(植物)に囲まれていて
その中をテクテク歩いて行く感覚。
普段の生活では全く意識しないんですが、命の比率で言ったら
何億?何百億?(植物)>5人(僕たち)ってな具合で圧倒的に数が違うなと・・・
だから森の中の時間は、植物の時間です。
たかだか人間が5人くらい入ってきても流れる時間は変わらず
ガジュマルは自分の時間で根っ子を伸ばすし
キノコは勝手に生えて自分のペースでモリモリ増えていきます。
そんで、その命の集合に絶えず水を与えているのが
雨季のスコールと、乾季の濃霧。
霧が生き物みたいに動いて全てを飲み込んだり
物凄いスコールが来たと思ったら5分後に天晴れだったり
この湖では空まで生きているみたいな動きをします。
それに加え、降雨量によって広さを変える湖
乾季は小さくなるし、雨季は大きくなる。
少し考えれば当り前なんですが、水位の変化に合わせて
湖の水際は絶えず変化しているんですね。
植物とか、空とか、湖とか、ざっくり言うと「自然」です。
人と違うサイクルで絶えず姿を変える自然に圧倒されて・・・
「神秘」って、スカした単語を使うわけです。
はいっ!!ここまでが湖で感じる植物の命とか自然の話し
ここからは、湖と生きる人の話し
「この村の人は湖と一緒に生きてますね」と
お客様が凄く分かり易い一言を口にしてました。
タンブリンガン湖の周辺は、涼しくて雨や霧が多く
この気候が大好きな花の楽園です。
お供え物に使う紫陽花の名産地。
その花を育てる農家の人たちは、遠方から通うのが大変なので、
水位が下がり湖畔に土地ができる乾季の間だけ村を作り生活します。
雨季には水位が上がるので、水際の村は姿を消す・・・と
この村の人たちは、湖と相談しながら生きてるんですね。
正しく「この村の人は湖と一緒に生きてますね」ってことです。
僕は、前回このタンブリンガン湖にきて水際の村を見学し
村の人から雨季はどこまで水がくるとか説明を受けました。
ずーーーーーっと昔から同じ生活を続けてきたんだろうか?
何月から何月まで村があるんだろうか?
とにかく、この幻の村に興味があったので、
今回も色々聞きたいと楽しみにしてたんです。
今回のトレッキングを案内してくれたガイドさんも、
乾季は水際の村で生活する農家さんだったんですが、
「実は、少し前に村は無くなりました」と・・・
本来は、乾季に入る今時期から村で生活するはずが、
少し前に村は無くなったと・・・どんな話しか詳しく訊くと、
1)
この辺りの土地は、他の村の土地で、
農家の人たちは勝手に遠方から訪れ村を作って生活してました。
2)
土地を所有する人たちは、これから観光地化を進める為に
水際に公園などを作ろうと言う話しになりました。
3)
そこで、その水際に勝手に村を作って生活していた農家さんは、
4月10日までに出て行ってください。
まだ時間はあるので、建材など使える物は持って帰ってください。
速やかに立退かないと家を燃やします。
僕らが湖に行ったのは4月30日、1~3の後ってことです。
ガイドさんは、泣く泣く家を取壊し使える建材を持って帰ったそうです。
また驚くことに立退きに応じなかった人の家は実際に燃やされたそうです。
ここまで書くと、土地の所有者を悪者にしているようですが、
どっちが悪いかと言うと、勝手に住んでいた農家さんかも知れません。
でも、あんまりにも意地が悪いなぁと考えるんです。
だって、雨季には湖に飲み込まれ、乾季にしか土地にならないんでしょ?
本当は土地の所有者たちも、土地として意識してなかったんじゃないの?
それが、少しづつ観光客が増えたことで公園を作りましょう!!って
別に水際の村があった場所じゃなくても公園は作れるはずです。
きっと、土地の所有者と農家さんの間でなんかあったんでしょうね。
更地になった元水際の村にあった注意書きの看板
「この土地は寺院に近く、聖なる土地なので人は住めません」
この言葉を見ながら、それで観光の為の公園ですか?と
個人的には、やり方がダサいと感じた次第です。
僕は、ツアー会社に勤めてるんですけどね・・・
さて、久々に本気の長文になりましたが、
〆も長々と書いていきます。
とりあえず人のいざこざは、判断し難い話しですが、
最初に書いた命の集合である森&湖(自然)と、人について、
なんでタンブリンガン湖にきて植物の命を意識するのか?
それは、視界に入る人工物が極端に少ないからです。
森の中はもちろん、湖に出ても木製のカヌーと、木製の櫂
聖なる湖には人工物をなるべく浮かべない決まりがあるとか、
人の世界に植物があるんじゃなくて、植物(自然)の世界に人が入る
その感覚が植物の命を意識させるのかも知れません。
水際の村に住んでいた農家の人たちは、
植物(自然)の世界に幻の村を作っていました。
もし、人の世界として村を作りたかったら土地を埋立てたり
雨季でも湖に飲み込まれないように手を尽くしたはずです。
これは、人と自然の陣取りゲームが続く中で
上手いことバランスが取れていたんじゃないかと思います。
でも、何ヵ月後には雨季でも湖に飲み込まれない公園が完成します。
この湖畔で起こった陣取りゲームも人が勝ったってことですね。
湖の一部が土地として意識された時点で
勝負がついてたのかも知れません。
僕は、環境問題に関して見て見ぬふりを続けて生きてきたんですが、
バリ島で自然に触れることが増えてから、色々と想うことが多くなってきました。
だからと言って、何をしようと行動するわけじゃありません。
ただ最もらしいことをベラベラ喋っているだけです。
でも、今までは環境問題について意見することも避けていたので、
まぁなんか良い方向に考えが改まってきたのかな?と・・・
「神秘の湖と雨の森」に関連付けて書き残したのが、今回の長文記事です。
それでは、言いたい放題書かせていただきありがとうございました。
次回は、もう少しポップでキュートな記事を書きたいと思います。
では、また

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