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「完全保存版」バリ島の世界遺産・スバックを知る!~神様と人間と棚田の物語~

2016年7月14日


こんにちは、バリ倶楽部のさすけ(@sasuke80)です。
以前バリ島の世界遺産・スバックのことを簡単にわかりやすく紹介しました。

簡潔にスバックのことを知りたい、認定された場所が知りたい方は

こちら=>「バリ島の世界遺産・スバックを分かりやすく紹介」をクリックしてください。

おすすめのライステラスが知りたい方は

こちら=>「バリ島美しいライステラス5選」をご覧ください。

でも。。。改めてバリ島の世界遺産を調べてみると、ロマンあふれる壮大なストーリーと2千年もつづく伝統の極みだと僕は思います。大げさだと思うかも知りませんが、スバックという水利システムとは何なのか?なぜこの水利システムが世界遺産にまで認定されたのかを、前回の記事では伝えきれなかったバリ島の壮大かつ深い世界遺産を今回すべて伝えます。

目次

  1. バリ島の世界遺産
  2. スバックとは
  3. スバック組織
  4. トリヒタカラナという哲学
  5. スバックの起源
  6. スバックの実態
  7. スバックと世界遺産

バリ島の世界遺産

バリ島の世界遺産のフルネームは「バリ州の文化的背景:トリヒタカラナの哲学を表現したスバックシステム」何だかわからない単語が多いですね~
これから一つ一つ解説します。

スバックとは

スバックはバリ島の伝統的な水利システム、又はそのシステムを管理する組織。

スバック組織

スバックとは水利システムそのもの、又は水利システムを管理する組織と先ほど説明しました。スバック組織は市町村とは独立した独自の組織で、いくつかの農家が所属して出来た組織です。スバック組織にはプカセ(pekaseh)というリーダーがいて、地域によって頻度はさまざまですが、定期的に会議をひらき、民主主義的に行います。

リーダーはその会議を取り仕切り、先祖代々伝わってきた天文学的にいい日を参考に、田んぼに水を流す時期、土を耕す時期、田植えを始める時期、収穫の時期等を会議で決めるなどしています。

トリヒタカラナという哲学

トリは三つ、ヒタは幸せ、カラナは要因。トリヒタカラナは幸せの要因3つという意味です。その3つの要因とは:
人間と神様の良い関係
人間と自然の良い関係
人間と人間の良い関係
バリ島の棚田はこのコンセプト用いて水利システムを運営しています。常に神様に感謝しながら、自然を大事にして周りの人たちと助け合ってお米作りなどをしています。このトリヒタカラナの精神を忠実に水利システムで再現したバリ島がユネスコに評価されて世界遺産に認定されたわけです。

スバックの起源

スバックの起源はヒンドゥー教がバリ島に伝わってきたと同時に広まったと言われています。約2千年前、ジャワ島を拠点にしていたマルカンデヤ大師という高祖がバリ島にやってきました。

深い森に覆われているバリ島を文明が発達できるように礎を築いた。現在バリ島の総本山、ブサキ寺院をはじめ多くの遺産を後世に残しました。その一つが農業法や水利システム、現在のスバックシステムです。

スバックという名前もマルカンデヤ大師がバリ島を開墾して最初の農地や住居を作る拠点のプワカン村(現在もプアカン村、ウブドの北側)がなまってスワカン=>スワック=>スバックになったと言われています。

スバックの実態

山地と傾斜地が多いバリ島で畑を作るにはやはり棚田が最良です。公平に水を割り当てるには緻密ちみつ灌漑(かんがいが要します。スバック組織で最も重宝されていて、最大の恵みと考えているのはやはり「水」です。バリ島の最大の水源といえばバトゥール湖です。バリ島北部のキンタマーニ高原にある広大なカルデラ湖のバトゥール湖はバリ島各地に川を通じて水を供給してくれる、農民にとっては最も大事な水源。

標高1000m以上の場所にあるバトゥール湖から川を通って北から南へ、上流から下流へと流れ、ときには湧水というかたちで出てきます。湧水も湖同様に水源として重宝されていて清める力を持つ聖水だと信じています。世界遺産にもなっているティルタエンプル寺院やマグニン寺院にも湧水があり有名な沐浴場でもあります。

この水に関する寺院には水の神様ウィシュヌ神が祭られていて、バリ島ではスバック寺院とも言われています。
バリ島の畑には祠があり、豊穣の女神スリを礼拝します。地域にあるスバック寺院では水の神様ウィシュヌ神、バトゥール湖ではダヌ女神を礼拝します。自然の恵みに感謝して神様を礼拝するというのは古代文明から既に存在するコンセプトです。ただし今もなお継続して2000年ものあいだ守り続けているのはバリ島しかないのではと思います。この伝統を消滅させないと言う意味も含めて世界遺産に認定されました。

スバックと世界遺産

バリ島のスバックが世界遺産に認定されたのは2012年のことでした。
遡ること1987年頃にアメリカ人の人類学者ジョン・スティーブン・ランシング「バリ島の”水の寺院”と水利システム」という研究結果を発表しました。

ランシング氏はバリ島の1000年以上続くこの水利システムは完璧なシステムだと評価してます。
火山の斜面を通った雨水が湖や川へと流れ畑に流され、長年試行錯誤で培った知恵の基で水を流す時期や田植えの時期などを自分のスバック組織だけではなく、周りのスバック組織と連携とりあって細かく日程を計画する。上流のスバック組織から始め順番に水を畑に流し下流のスバック組織へと続きます。そうすることにより害虫の生息地が制限され防除にもなります。

雨の水が火山を通り栄養のあるお水になり湖に溜まり川に流れる。このごくごく当たり前の自然現象はバリ島の人達は常に感謝をし神様にお供えものや祈りを捧げる。ほんの少し自然のバランスが崩れると、このごくごく当たり前の自然現象も崩れる。雨が降らない、湖の水位が下がる、水不足になり、収穫や田植えの時期がずれて、人の生活リズムの歯車も狂う。

この自然のバランスのコンセプトがバリ島のスバック水利システムだけではなくバリ島の日々の生活の中で色濃く残っている。
これこそがバリ島の本質で我々の先祖が残してくれた財産です。この財産を頂くだけではなくお返しする、守っていく。
バリ島のスバックが世界遺産になり、「バリ島が特別の島」の由縁だと思います。

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