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最終更新日:2017年7月31日
さすけ
チャナン(Canang)とはバリ・ヒンドゥーの基本的なお供え物。Canang(チャナン)はCan(チャン)とNang(ナン)という古代ジャワ語の単語で、チャンは「美しい」、ナンは「目的や意図」という意味です。神様に「美しくありますように」という意味のお供え物です。
バリ式のお祈りはお香とお花を使い、お花にはチャナンを使うのが一般的です。チャナンは毎日、家の敷地内の各部屋、神棚、祠、台所、井戸などにお供えし、神様への感謝の気持ちを伝え、お供えします。チャナンは全て手作りで、各家庭で作っていましたが、近年市場などで売られていて、市場で買ってお供えすることが多くなりました。
チャナンは基本的に四角い形をしていますが三角や丸い形のチャナンもあります。
四角いものは若いヤシの葉っぱ、そして三角のものはバナナの葉っぱから出来ているものがほとんどです。お花以外にはお米、小さくスライスしたバナナ、サトウキビ、バリ島伝統のお菓子、石灰とコショウ科のキンマの葉が入っています。
バリヒンドゥーでは「2極」や「2面性」という教えがあり、この宇宙には必ず正反対なものが存在し、どちらかに偏ってはアンバランスであり良くないとされています。
その2極とは左右、上下、白黒、男女、天地などなど。我々が住んでいるこの世界の他にも神々の世界と下の世界(魔界)が存在すると信じられています。
その2極の教えから、人々は神様にだけではなく、魔物にもお供えをし、平和で共存共栄できるようにとお祈りします。神様にお供えする時は神棚や祠など上の方にお供えし、魔物にお供えする時は下(地)にお供えします。つまり、道端にあるチャナンは魔物へのお供えものです。
チャナンで使われているお花は様々でカラフルですが、それは実はヤシの葉っぱなどから作られた容器の様なものに色と配置場所が決まっています。
白は東: アサガオ、白い蓮の花、ホウセンカなど
黄色は西:マリーゴールドやチョウセンアサガオ
黒は北:黒の花は難しいので、紫のホウセンカ、紫の蓮の花
赤は南:赤のホウセンカやブーゲンビリア
真ん中は必ず細く刻んだパンダナスの葉
チャナンはヤシの葉のつなぎ目が正面で正面からみて上は北です。
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