バリ島ホテルでのチップ事情を解説!渡した方がいい場合、相場、スマートな渡し方
こんにちは!ゲストライターのKuny(@ubadhealing)です。
バリ島のホテルで働いていた元在住者で、現在は旅行でバリ島を満喫しています。今回はバリ島で働いていた時の目線をふまえて、バリ島のチップ事情について、ホテルを中心にまとめました。
バリ島でチップは必要?
インドネシアは、基本的にチップ不要の国。不要のはずが、バリ島ではチップ文化があります。欧米人のバリ島訪問者が多く、観光産業にチップ文化が根付いているからです。
また、インドネシアでは少額のお釣り不要の文化があります。結果的にチップになるパターンです。日本の様に少額のお釣りを十分に用意する概念がありません。
このグレーゾーンな【チップ&お釣り不要】文化ですが、場所と場面によって渡すか渡さないか、また幾ら渡すのかを判断します。分かりやすく解説していきますね!
まずは、ホテルの場面からです!
ホテルではどうする?
バリ島では料金表やビル(請求書)にサービス料金の記載があれば、チップは不要です。
例えばこんな記載になります。
- 料金から別途、サービス料金・税金を頂戴いたします。
Prices are subject to 10% service charge and 11% government tax. - 料金にサービス料金・税金を含みます。
Included 10% service charge and 11% government tax.
⬆︎ このような記載の【サービス料金(service charge)】がチップにあたります。
ホテルの宿泊料金、ホテル内のレストランやスパのビル(請求書)と料金をよく確認しましょう。街のスパやレストランも同様です。
(ちなみにゲストが支払ったサービス料金のその後の扱いは、ホテルなど施設の運営側のポリシーによって異なります。サービス料金がスタッフの給与に反映されることもあれば、反映されず運営資金になることもあります。)
チップに相応しいタイミング
良いサービスを受けて、感謝や嬉しい気持ちが生まれたときが渡すタイミングです。例えば、1人で持てない重たい荷物を運んでもらったなど、人それぞれだと思います。
嬉しくて感謝しているけど、「チップを渡すべきか」と迷ったときは、渡さなくてもよいです。本当に渡したいときは、きっと迷いません。
他には、会計でスタッフが少額のお釣りを探しているとき。そのときは、「お釣り不要」と言うとインドネシア文化にふさわしいです。その金額は、Rp.100~Rp.1,000(約0.9円~9円)程度。
よくある誤解
ホテルでチップを渡す相手は、ハウスキーピング(お部屋の掃除をする人)、ベルボーイ(荷物を運ぶ人)とされていますが、それも誤解です。
宿泊料金にサービス料金を含んでいるなら、どの職種のスタッフに対してもチップは不要です。
ホテルで特定の職種へチップを渡すのは、欧米諸国。ベルボーイなど、チップを受け取るのが前提の職種は、給料が低めに設定されているからです。バリ島ホテルではそのような給料差はありません。
日系旅行会社へ旅行代金を支払いすると、宿泊にサービス料金が含むかわからないと思います。わからないときは事前に、申し込みをした旅行会社へ確認してみましょう。
チップは良いサービスを受けて喜びと感謝の気持ちを伝えたいときに。場面に応じて、判断しましょう。
私が以前働いていたバリ島のホテルで、ゲストがとても喜び、チップを渡していた場面を紹介します。
- カートにスーツケースを積み上げ、段差や階段を経て部屋へ運んだ。⇒ベルボーイ・バトラースタッフ
- 滞在中の発熱でシーツを何度も取り替えた。⇒ハウスキーピングスタッフ
- スーツケースの鍵が開かないので、鍵を壊して開けてもらった。⇒エンジニアスタッフ
- 外出先でひったくりに遭い、警察へ付き添ってもらった。⇒ゲストリレーション
ゲストの判断で、自然と幅広い職種へ渡されていました。
チップの相場
ここで紹介する金額は、ホテルで欧米人ゲストが渡す相場を参考にしています。
私の職場の5つ星ホテルではサービス料金を含んでいても、欧米人ゲストが渡すチップの平均はRp.50,000(約455円)でした。会計時にて「お釣り不要」パターンになる場合は、Rp.20,000(約182円)以下でした。
感謝の気持ちを伝えたくてチップを渡すなら、欧米人ゲストの「お釣り不要」金額のRp.20,000(約182円)を最低目安にすると良いかもしれません。
バリ島のローカルの物価は、食堂で焼き飯+水を注文して約Rp.20,000(182円)です。つまりご飯を1回食べれる額がRp.20,000になります。
チップを渡すときに気を付けたいこと
チップを渡す際に、相手に気持ちよく受け取ってもらえるように気を付けたいことが2つあります。
避けた方がいい渡し方
- 沢山のスタッフや他のゲストの前でお札を広げて渡す
- 「〇〇さんに渡してください」と別のスタッフに、現金そのままで預ける
バリ島では公の場で、控えめでいるのが良しとする傾向があります。また、インドネシアは、基本的にはチップなしの国です。公にチップを渡すことは、受け取り側へ恥ずかしい気持ちを与えてしまう可能性があります。
別のスタッフへ、チップを預けること自体は問題ありません。お手紙のように封筒に封をして、チップが見えないようにするとよいです。
では、どのような渡し方がベストかは次の項目で解説します!
ベストな渡し方
握手しながらだと、お金と金額も見えずスマートに渡せます。多くの欧米人がこの方式で渡されていて、私もこのように渡しています。
- お札を4つ折りにして右手で握りもつ(左手NG)
- ありがとう!と言い、握手をしながら受け取ってもらう
受けとる側もわかっているので、まずはお札を握りながら右手で握手してみてくださいね。左手はインドネシアでは不浄の手とされ、失礼にあたりますので、使わないようにしましょう。
チップ以外で喜ばれること
ホテルにサービス料があるなら、基本的にはチップは不要です。しかし、チップ以外でも感謝と喜びを表すことができます。
満足したサービスを得たときに、スタッフの名前を覚えましょう。スタッフ名とどんなサービスを受けて嬉しかったかを、ホテルのアンケートに回答すると喜ばれます。
最近のホテルの傾向として、ゲストから名指しで高評価があったスタッフを表彰していることもあります。社内で表彰されると、スタッフも仕事をする上で励みになります。
その他、チップを渡す場面
街スパのセラピスト
街スパのセラピストの技術が良く、リピート希望ならチップを渡すと効果的。料金安めのスパだと、Rp.10,000~Rp.20,000(約90円~182円)ほど。
私は事前にこっそり用意して、トリートメントが終わったらすぐに渡します。セラピストはすぐ次のゲストに対応する場合があるので、一度離れてしまうと後から渡せないことがあるからです。
その場でチップが渡せないときは会計で、「お釣りはセラピストさんへ」と預けると、封筒なしで自然に渡せます。
カーチャーター・ツアーなど
観光ツアーには「サービス料金」や「お釣り不要」という判断基準がないけどどうすればいいの?バリ倶楽部のボス・尾島さんに聞いてみました!
「チップは必要はありません」「予想以上にガイドのおかげで楽しめたと思ってくださった場合、Rp.50,000(約455円)ほど渡してあげると喜ぶと思います」とのこと。
私は、バリ島旅行でガイドとの時間が楽しくて、最後に思わずチップを渡していることが多いです。それほどバリ島のガイドは、ホスピタリティ精神に溢れています。
ローカル食堂・タクシー(Grabやメーター)
「お釣り不要」にふさわしいのが、ローカル食堂、タクシーなどで現金で払う場合。一応チップ扱いにしていますがかなり少額です!
その金額は、Rp.100~Rp.1,000(約0.9円~9円)。
インドネシア人同士(特にバリ島)にお釣りなし文化が根付いているので、その方がスムーズ。この額の現金を、お互いに持ち合わせていないことが多いからです。
市場やスーパーマーケットでは?
ローカル市場は、野菜やバリのお菓子など少額の商品がたくさん。しかし、Rp.1,000(約9円)以下のコインのお釣りがないお店がほとんど。
市場でお釣りがなければ、追加で何か購入して、お釣りが出ないように買うのがバリ文化です。しかし、スーパーマーケットやコンビニでは、コインのお釣りがなければキャンディを渡されます。
最後に
チップの相場やタイミングは、バリ島についてです。欧米諸国とは異なります。
私自身はバリ島で暮らしてホテルで働くうちに、自然とチップやお釣り不要文化を理解しました。感謝の気持ちを伝えたい時には、今ではチップを必ず渡すようにしています。
バリ島で両替をする際は、両替所で少額の紙幣(Rp.10,000~Rp.20,000(約90円~182円))を多めに用意してもらうのがおすすめです。ホテルのフロントでは、小さな紙幣が意外とありません。
嬉しくてチップを渡したいけど少額のお札がない…。そんな時はもちろん、感謝の気持ちを伝えるだけでOKです!チップは気持ちで渡すもの。無理せずバリ島旅行を楽しんでくださいね!
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