2017.03.06
インドネシアで一番高い火山、クリンチ山( 3805m )の登山日記
こんにちは、バリ倶楽部のさすけです。
先週2月25日から3月2日まで6日間のお休みを頂きまして、スマトラ島にあるクリンチ山に登りました。クリンチ山は西スマトラとジャンビの州境にある山でスマトラ島最高峰、インドネシアで2番目に高い山です。
クリンチ山(3805m)はインドネシアで一番高い火山で去年の6月には小希望ですが噴火しました活火山です。また、クリンチ山は国立公園の一部で絶滅危惧種のスマトラ虎の生息地でもあります。
クリンチ山までの行き方
バリ島~パダン
今回はバリ島から西スマトラ州の首都パダンまで空路の旅でした。バリ島からパダンのミナンカバウ国際空港まで4時間半。直行便がない為、ジャカルタで2時間のトランジット。日本からだとマレーシアのKL経由が一番便利だと思います。 朝7:40にバリ島発ち、12:15にパダンに到着。パダン~クリンチ山麓(クルシック・トゥオ)
パダンの空港に着くやいなや、事前に手配したお迎えの運転手さんと合流して早速GO!! パダンから登山口の村、クルシック・トゥアまでは車でなんと7時間です!!今回の旅では一番過酷な移動です(T_T) 移動地獄の前にパダンの地元のスーパーに立ち寄って登山用のお水や食べ物を調達。パダンには以外にもコンビニがないです。 昼ごはんや休憩を2回挟んで、午後8時にやっとクルシック・トゥオ村のパイマン・ホームステイに着きました。パイマン・ホームステイは登山客で賑わっていて、クリンチ山登山ならココで泊まるのが当たり前なくらい有名です。ホームステイのオーナーさん故・パイマンさんがクリンチ山登山のルートを最初に開拓して、ガイドやポーターとしてもそうですが、登山客をご自分の家に泊まらせたのがこのホームステイの始まりだそうです。 軽くパイマンホームステイのナシゴレン(めっちゃ美味しいです)を食べて、明日の山岳ガイド兼ポーターさんのトゥミンさんと打ち合わせして早めに休むことにしました。3日間ずっと雨だったという情報を聞いて、明日は晴れますようにと願いながら眠りに着きました。登山開始!!
朝6時に起きて、登山の準備。コーヒーも飲んで一服してたら、霧に追われているクリンチ山が徐々に姿を見せてくれました。昨晩暗くて見えなかったけど、クリンチ山の麓には世界2番目に広い茶畑がずらーーーーっと広がってます。見渡す限りぜーーんんぶ茶畑です。 オランダ統治時代(75年前)からあるこの茶畑は凄く良質なお茶がとれて、ほとんどヨーロッパに輸出されるそうです。 「我々が味わっているココ産(カユアロ茶)の紅茶は何十番摘みのやつですよ~」と笑い飛ばすガイドのトゥミンさん。彼も普段は茶畑で働いています。ホームステイ~登山口の入り口(20分)
ホームステイから登山口の入り口まで車で15分くらいです。クリンチ山のシンボルでもあるスマトラ虎の石像のわき道をホームステイが手配した車で登って、永遠と続く茶畑の上に入口があります。登録を済ませて、トゥミンさんと一緒にお祈りしていよいよスタートです。 現在の標高は既に1600mです。ここから3805mをめざします。入り口~第1ポスト(45分)
登山開始から45分で第一関門突破。比較的なだらかな道で涼しい熱帯林のトレッキングです。 綺麗な空気と鳥の鳴き声がトレッキングをより楽しくさせてくれる。まだ余裕があったのでそのまま歩き続けました。第1ポスト~第2ポスト(45分)
ポスト1からポスト2も45分のトレッキングです。ポスト2は標高2010mでクリンチ山で一番大きな水源があります。 ココから先はスマトラ虎の生息地なので、気をつけましょう~(^_^;) 最近はココで見かける人は少なくなりましたが、ガイドのトゥミンさんは数回見かけたことがあるそうです。第2ポスト~第3ポスト(1時間)
ココからは徐々に傾斜が険しくなり、なだらかな道は皆無になります。 途中で。。。 虎??の足跡も見かけたり。。。 虎の足跡と言う人もいれば、イタチや野生のネコ科(テミンクネコ)という人もいました。いずれにせよ、野生の動物が多いので登山中にここら辺でキャンプするのは危ないです。第3ポスト~第1シェルター(2時間)
クリンチ山の登山は一般的に1泊2日ですが、2泊3日する人もいます。体力の問題や嵐とスコールに阻まれ止むえず2泊しなくてはいけない人も大勢います。 ここシェルター1(2512m)は安全にキャンプできる最初の場所です。第一シェルター~第2シェルター(4時間)
シェルター1から2までの間はクリンチ山登山で最長の距離です。4時間の登り、更に倒れている木が多くて潜りながら登ります。クリンチでは「頭が膝に付く」この間が一番疲れるしフラストレーションがたまります。道も狭くなり「ネズミの道」と言われる両サイドの高い岩をぬけるような細くて狭い道がほとんどです。 今日は8時間以上登りましたので、シェルター2でキャンプすることにしました。明日の頂上アタックを考えるとシェルター3でキャンプするのがベストですが、更に2時間の難関は厳しいと判断して、夕方16時にテントを張り、ここで休むことにしました。 好きなタバコとコーヒーで一服してから、シェルター2から下って5分とところに水源があって水を汲みに行って、辛いインスタントラーメンが今日の晩ご飯。 今日一日雨も降らず、天気に恵まれてそんなに寒くないです。標高は3100mですが、体感温度は10度前後です。 明日は頂上からの御来光は諦め、ゆっくり休んで朝4時に頂上へのアタックすることにしました。第2シェルター~第3シェルター(2時間)
シェルター2からシェルター3もかなり厳しい道のりで、足元には狭くて深い崖。落ちないように植物の根っこにしがみつきながら登る。シェルター3は標高3320mですので、ココからは砂利や石のみです。第3シェルター~頂上(3時間)
朝まだ暗い時間帯に登山開始して、徐々にあたりの景色が見えてきて御来光の時間も迫ってきました。 朝日が昇ると共に、雲海が広がって絶景です。 標高3600m以上。ココからは経験したことのない領域で徐々に息があがってきてしんどいです。空気が薄くなっている気がします。 ゆっくり。。ゆっくり歩いて3時間。。。やっと頂上!!! 山頂からの景色は感動です! 噴火口から硫黄の煙がもくもく。。。 今日はマレーシアやスペイン、インドネシア各地から登山客10人が登頂成功! バリ島から持ってきた、お供え物。。。 頂上でバリ式のお祈り。 バリ島の考え方では山、海、湖、森、自然は生き物であって、我々は自然に生かされていることを忘れてはいけない。 その自然に感謝の意を表して、自然の頂きを捧げる、お返しする。そして、自然のバランスが保たれますようにとお祈りする。 お祈りの後は、みんなと集合写真!頂上~下山(5時間)
今回の登山は天気に恵まれて雨は降らなかったんですが、下山するときだけシェルター1で雨が降り始め、麓に着いたときはビショビショです。クリンチ山は熱帯雨林に囲まれていますので年中、雨季乾季関係なく雨が降るそうです。クリンチ山登るときには、雨用具と滑る足元に注意してください。まとめ
費用
- バリ島~パダン往復の航空券:Rp.2,000,000
- パダン~クルシック・トゥオの往復カーチャーター:Rp.2,000,000
- パイマン・ホームステイ:一泊一人Rp.40,000(朝ごはんと夕飯付き)
- ホームステイ~登山口往復:車一台Rp.200,000
- ガイド兼ポーター:一日Rp.300,000(25kgまで)
旅程・スケジュール
- 1日目:パダン着、クルシック・トゥオまで移動、ホームステイで宿泊
- 2日目:登山開始、シェルター2や3でキャンプ
- 3日目:サミット・アタック、下山
- 4日目:パダンへ戻る。時間があったら東南アジアで標高が一番高いグヌントゥジュ湖へ登山
- 5日目:パダン観光
- 6日目:バリ島へ戻る
連絡先
- パイマン・ホームステイ:0853-7771-4011(空港~ホームステイの車手配可)
- ポーター兼ガイドのトゥミンさん(絶対おすすめです):0853-7848-2978
- 電波塔があるので携帯の電波は結構良いです。インドネシアのプロバイダー、SIMPATIのSIMカードが一番!
周辺のおすすめスポット
- グヌントゥジュ山とグヌントゥジュ湖
- ブキット・ティンギ、戦時中の日本兵の防空壕、他
- グヌンパダン、シティヌルバヤ橋、シティヌルバヤの丘
- 離島のムンタワイやシべルート国立公園
- パダンのご当地グルメ
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