【バリ島トゥガナン村のお祭り】原住民バリアガの村!戦いの儀式 "ムカレカレ(Mekare-kare)" を見てきた
バリ島からこんにちは!こちらはすっかり乾季に入り、風がよく吹いています。
日課の散歩でビーチに行くと、全力で凧揚げをしている大人たちがいて "平和だなぁ~" と思うこなつ(@origami_batik_bali)です。
6月末「トゥガナン村のPerang Pandanが近々あるってサ」と友人から急に連絡が。
『ペラン・パンダン』またの呼び名は『ムカレカレ』。何それ?聞いたことないけど、気になります。しかも年に1回しかない儀式で、これは絶対に貴重なチャンス…ということで行ってきたので、レポートします!
知ってる?昔からの風習を守り続けるバリアガの村
バリ島の南部からは車で約2時間半、東部のカランガッサム県の山間にある小さな集落、トゥガナン村。シュノーケリングやダイビングで有名なアメッドからもう少し北西に進んだ場所にあります。
ここはバリの原住民”バリアガ”の人々が暮らす村の一つ。祖先から受け継がれてきた信念や慣習を今も遂行し、守り続けているそうです。結婚相手は村内の男女に限られる、という話を聞いた時はびっくりでした。血統に重きを置いているのですね。
村の家々は一列に並んで建てられており、高い土壁で囲まれていて、日本の武家屋敷を思わせるような整然さがあります。山間の集落なので均された緩やかな傾斜が続いていますが、石畳になっているのも特徴的です(写真左下)。
村の一番奥にある寺院と大きな菩提樹(写真右上)。この空間には不思議な雰囲気があります。精霊が棲んでいるのかも…
特産品はアタ製品や伝統織物グリンシン
村の伝統工芸で有名なのは、きめ細かいアタ製品。この地方で採れるアタ(藤)は特に品質が良く丈夫なんだそう。
グリンシン(ダブルイカット)と呼ばれる織物も有名です。組み合わせると模様に仕上がるように染めた縦糸と横糸を伝統柄に織り上げます。もちろん全行程は手作業で、グリンシンはとても高価な布。柄には魔除けの意味もあるそうです。
グリンシンについては、実はオンラインツアーでも紹介していました。
この動画を見てみたいなぁ~と思った方、過去ツアーの動画は500円で購入可能です。
さらにもっとディープなバリ島を知りたい方は、コミュニティーメンバーにぜひご参加を!特典として、過去のオンラインツアーを全部視聴できますよ。
ムカレカレ(Mekare-kare)ってどんな儀式?
その儀式は年に1回、若者からお年寄りまで村の男性がアタの盾とパンダンの葉で作られた剣を持って1対1で戦い合うというもの。
古代、強大な力を持つ王マヤ・デナワが民を侵攻しようとした時に戦った、戦争の神であるインドラ神を称えるという意味のある供物なのです。
ちなみにこのお祭り"ムカレカレ"のインドネシア語名称が"ペラン・パンダン(Perang Pandan)=パンダンの戦い"です。
独自のカレンダー歴に従って日は決められますが、今年は6月24日でした。村の中心に進んで行くにつれ、予想以上の人だかり…!
以前にトゥガナン村を訪ねた時には平日だったので、とても静かでものすごくゆったりした、素朴な雰囲気という印象だったのですが、この日は出店も出て賑やかなお祭りムードでした。
男たちの熱い戦い!大盛り上がりの戦いの儀式
さてさて、始まりましたよ!儀式が行われる村の中央まで、人々が行列をなして歩いて行きます。みんな伝統衣装を身にまとって、とても華やかです。この布がグリンシンですね。
戦士たちが舞台上に登場です。中央に置かれているのは、アタで作られた盾。頭に巻いている布が赤と白、どうやら赤対白で対戦するようです。
パンダンの剣も舞台上に準備されます。このパンダン、Pandan Meduwiというタコノキ科の植物で、葉っぱにはトゲトゲがあります。ちなみにお料理に使われるパンダンとも同じ仲間の植物ですが、こちらは棘はないです。
準備が終わると戦士たちは集まって、コップのような形になったバナナの葉っぱを手に取ります。戦う前に聖水を口に含んで清めているようです。
さあ、すべてが整いました!始まりますよ。
しょっぱなから、激しい攻防です!
ア~!!剣が肩に命中!避けきれなかったか…
パンダンの剣の棘で肩や背中を引っかかれると勝負あり。
思わず雄叫びが上がります。勝った戦士も周りの戦士も笑顔。歓喜の表情です!
舞台下から見る人たちも、熱がこもった真剣勝負に熱い視線を送ります!
奥の屋根の下にいる少女たちも真剣に見守っています。
トゥガナン村に行くには
ちょっとバリの他の地域とは違う独特な文化の村、トゥガナン村。次にバリ島に来た時には行ってみたくなりましたよね!
最初に村の風習を聞いた時には、外からくる物事に対して受け入れを拒む土地柄なのかな…と思ってしまったのですが、全くそんなことはなく、年間たくさんの観光客が訪れ、村人たちは自分たちの家の中まで案内してくれるほどウェルカムな雰囲気です。
伝統を大切に守りながら、共生していく道を歩んでいる、さすがは神様と自然と文化のバランスを重んじるバリの人々ですね!
トゥガナン村に行くには、歴史や文化に詳しいバリ倶楽部ガイド付きのカーチャーターが絶対オススメです。バリ語も日本語も流暢なガイドさんがいれば、現地で地元の人に聞きたいことを全部質問できるので、もっともっとバリを知ることができますよ。ぜひお問い合わせお待ちしています!
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