2017.01.12
ジャワ島で一番高い山に登りました。スメル山の登山日記
こんにちは、バリ倶楽部のさすけ(@sasuke80)です。
先月12月15日、雨季の真っただ中ジャワ島で一番高い山、スメル山(3676m)登りました。今回は姉貴といつもの登山仲間計5人で行きました。
スメル山はインドネシアでは有名な山で過去に映画の題材になったり、ジャワ島では一番神聖の山として拝まれています。バリ島の人々にとってもスメル山は先祖のルーツとして信仰されていて、スメル山の麓にはマンダラ・ギリというジャワ島で一番大きなヒンドゥー教寺院があります。
「スメル山がバリ島のルーツと言われている由縁」バリ島の文明が発達していない時代に、バリ島に文化的、宗教的、学門の知恵や英知の発展を手伝ってほしいとスメル山を拠点にしているパスパティ王という王様の助けが求められました。パスパティ王はヒャン・グニジャヤ、ヒャン・プトラジャヤとデウィ・ダヌという3人の子供を任命してバリ島へ送りました。プトラジャヤ王子はアグン山、グニジャヤ王子はランプヤン山、ダヌ王妃はバトゥール湖にそれぞれ拠点を置き、バリ島の繁栄と豊穣の為に勤めました。その功績を称え今もブサキ寺院(アグン山)ではヒャン・プトランジャヤ、ランプヤン寺院ではヒャン・グニジャヤ、そしてウルンダヌ・バトゥール寺院ではデウィ・ダヌが祭られています。そういった歴史背景もありバリ島の人々は今もなおスメル山で祭られているパスパティ王の功績を忘れないため、スメル山の麓にあるマンダラ・ギリ寺院参拝に行きます。 話はそれましたけど、少しスメル山とバリ島の歴史背景でした。
バリ島からジャワ島へ今回のスメル登山はいつもと違って海を渡らなければいけないので、移動距離が長いです。バリ島南部からバリ島最西端のギリマヌック(ジャワ~バリ間の港)まで車で6時間、フェリーでジャワ島へ渡り約1時間、更に5時間かけてスメル山の麓ルマジャン村。合計12時間の移動時間です。ちなみに空路だとバリ島からスラバヤ、スラバヤからラヌパネ(スメル山登山口)は車で3時間半の計4時間半で着きます。 バリ島朝7時に出発して、ルマジャン村に着いたのは19時。早速予約した民宿に入りシャワーを浴びて、近くのワルン(食堂)で夕飯してマンダラギリ寺院で登頂祈願。明日から長い長い登山道を歩くので早めに就寝。
スメル山の登山マップ
ラヌパネ(2100m)~ラヌクンボロ湖(2400m)、距離10.5キロ、4~5時間 ラヌクンボロ(2400m)~カリマティ(2700m)、距離7.5キロ、3時間 カリマティ(2700m)~アルチョポド(2915m)、距離1.2キロ、1~1時間半 アルチョポド(2915m)~マハメル/頂上(3676m)、距離1.5キロ、4~5時間登山開始!ラヌパネ(2100m)~ラヌクンボロ湖(2400m)
スメル山登山はラヌパネという村から始まります。ラヌパネ村にはパネ湖(パ二湖)とレグロ湖があり綺麗な農村です。この村に登山口があり登録所もこの村にあります。スメル山は国立公園の一部で厳重に守らていて、登山客は身分証明書、お医者さんから健康証明書を提示しなければいけません。入場料もこちらで払います。スメル山・国立公園入場料
国内観光客・登山客:一日Rp.27,500(土日祝日はRp.32,500) 外国観光客・登山客:一日Rp.217,500(土日祝日Rp.317,500)差が凄いですね~笑。 ツアーで行かれる方はポーターやガイドが既に手配されていますが、個人で行く場合はこちらのラヌパネでポーターを探します。登録所に結構いますので困ることはないです。ポーターとローカルガイドの料金は:
ポーター:一日Rp.200,000 ローカルガイド:一日Rp.250,000 外国登山客ガイド:一日Rp.300,000 お荷物ドロップ、ラヌクンボロ:Rp.200,000 お荷物ドロップ、カリマティ:Rp.300,000 ポーターは通常テント、食べ物や調理器具などを運んでくれて一人計20kgまでとなっています。ポーターはテントもたててくれて、料理もしてくれます。ただ忍者ばりにさっさと歩くので道中に必要な物は自分で持つべきです。 ラヌパネからラヌクンボロ湖の総距離は10.5キロで標高300メートルしか登りませんので、長い熱帯林の登山道が続きます。なだらかな傾斜ですので景色を楽しみながら歩けます。登山道もちゃんとあって迷うことはないんですけど、雨が降りやすく滑りやすいのとジャワ豹の目撃者が多数いますので鈴を持っている登山者がいたりと極力一人で行動しないほうがいいです。 後半ぱらぱらと雨が降り出したので雨がっぱを装着して歩き続けること4時間、今日のキャンプ地ラヌクンボロに到着しました。お昼の12時に出発してラヌクンボロに着いたのは16時でした。登山客はラヌクンボロでキャンプするのがほとんどですが、そのまま7.5キロ先のカリマティまで続ける人もいます。 標高2400mのラヌクンボロ湖はとても綺麗な湖で丘に囲まれていて神秘的です。水を汲む以外は許されてない厳重に守られていて、ちょっと足洗うとか、顔を洗うなどしたら湖の周辺のゴミ拾いをさせられるくらい厳しいです。登山客の飲み水や料理として使われているので理解できるルールですね。 時期的に雨季にも関わらず登山者が結構多くてテントも多い。辛うじて平な場所をゲットしてテントを建てました。お米を炊いて夕食を済ませて、湖でバリ式のお供え物とお祈りをして早めにテントに入りました。雨も降り始めて気温も10℃前後でした。ラヌクンボロ(2400m)~カリマティ(2700m)
登山2日目はラヌクンボロ湖から次のキャンプサイト、カリマティ。距離は7.5キロで標高は300メートルですのでまだ平な道のりです。ラヌクンボロからのスタート地点からすぐに丘に登るんですけど、この丘は「愛の傾斜」「愛の丘」と言われていて、登る時は後ろにふり向いたら愛がかなわないというジンクスがあり、カップルが手を繋いでこの丘を一緒に登るという光景をみてニヤニヤしてしまいました(笑)。ジンクスってその逆をすれば願いが叶うっていうシステムだっけ?!?と思いながら一度も後ろ振り向かなかった。 「愛の丘」をくだって次は野生のラベンダー畑。これもスメル山雨季の風物詩です。 ラベンダー畑を過ぎると次は松の森が永遠続きます。 カリマティ到着寸前に濃い霧がおりてきて小雨が降り始めた。少し休んで、カリマティにある湧水にいって水を調達しなければいけません。カリマティのシェルターから歩いて20分程度でスメル山のマニック湧水に到着しました。通常はポーターが水を汲んでくれますが、今回は聖水も頂いてバリ島に持っていきますので自分たちで行きました。 聖水用の湧水は少し崖を上の方にあり、そこから約10メートル下に水を汲む場所がありここで飲み水を汲みます。天然の湧水なのでそのまま飲んでも大丈夫ですし凄く美味しいです。 聖水と水を汲んだ後にカリマティでキャンプせずによりサミットに近いアルョポドでキャンプすることにしましたま。カリマティ(2700m)~アルチョポド(2915m)
距離は1.2キロですが、ここからがスメル山の本格的登山。傾斜が60度くらいあり、かなり厳しい登山道です。ここからロープにつかったり植物の根っこにつかみながら登ります。1時間半かけてやっと今夜のキャンプに着きました。既に夕方の3時ですので、テントをたてて、ご飯を炊いて早めの晩ご飯。明日は朝3時の出発、頂上へのアタックですので早めに寝ました。 風がビュービューと強く嵐の予感。。。アルチョポド(2915m)~マハメル・頂上(3676m)
スメル山登頂はインドネシアの山では一番困難と言われています。その理由は:
- 1.時間が限られている。火山活動が今も活発のスメル山は有害ガスを常に噴射しているので9時以降は頂上にいることは危険。
- 2.深い砂利の地形。頂上までの約1キロは深い砂利道で、【3歩登って、5歩滑る】と言われているくらい滑りやすく、体力も気力の強さが求められる
- 3.濃い霧の嵐。視界が悪くなり全く前が見えなくなるので危険。
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