バリ島の世界遺産を巡る上で大切なこと
2016年4月2日
こんにちは、現地ツアー会社バリ倶楽部のキコです。
今回はバリ島の世界遺産も含め「ユネスコってなんだろう?世界遺産ってなんだろう?」って難しい話しをします。
2012年、バリ島で初めて世界遺産に登録された「バリ州の文化的景観 : トリ・ヒタ・カラナの哲学を表現したスバック・システム」←ちょっと難しいですよね?
文化や哲学を説明するのは難しいので、登録の経緯や理由は紹介されず、タマン・アユン寺院やティルタ・エンプル寺院が世界遺産として紹介されています。
ただ、この2つの寺院なんですが、他国のアンコール・ワット遺跡や、タージ・マハルと比べると極端にインパクトが薄い・・・
そこで観光客のみなさんに「バリ島の世界遺産ってなんか微妙だね」って思われたら、バリ島魅力の伝道師としては物凄く悔しいわけです。
「バリ島の世界遺産も凄いですよ!!後世に伝えるべき文化遺産ですよ!!」と思っても大声で叫ぶわけにはいかないので、なにが凄いのかこのブログで紹介したいと思います。
目次
- ユネスコの世界遺産ってなに?
- バリ島の世界文化遺産「スバックシステム」
- 世界遺産を巡る上で大切なこと
1 ユネスコの世界遺産ってなに?
2 バリ島の世界文化遺産「スバックシステム」
バリ島の農家の方こそ世界文化遺産 |
「バリ州の文化的景観 : トリ・ヒタ・カラナの哲学を表現したスバック・システム」
・バリ州の文化的景観
簡単にいうと棚田(ライステラス)を含む水田や、「水」をキーワードに繋がる寺院、川、湖のことです。
・トリ・ヒタ・カラナの哲学
バリ・ヒンドゥー教で最も重要とされている哲学のことです。意味は「安全・繁栄・喜びを保つために大切な3つのこと」その大切な3つとは「神と人、人と人、人と自然の調和(関係)を大切にしましょう」です。
・スバック・システム
バリ島にある伝統的な水利組合のこと、「米作りで最も大切な水をみんなで分け合って使いましょう」って組織です。水の分配の他に、スバックごとにある寺院を管理し、水に関わる宗教行事を共同で行います。
スバック組織が作り出す文化的景観 |
バリ島の世界遺産は「バリ・ヒンドゥー教の哲学に基づいて米作りをする人たちの文化」です。そう考えると「どこそこ寺院が世界遺産」じゃなくて、バリ人の哲学が文化遺産に登録されたことが分かります。
「安全・繁栄・喜びを保つために神と人、人と人、人と自然の調和(関係)を大切にしましょう」正しく平和を築くための哲学です。
そして、構成資産(世界遺産に関する寺院・場所)は米作りに欠かせない「水」がキーワードになっています。
・ウルン・ダヌ・バトゥール寺院
全ての川や泉の母神デウィ・ウルン・ダヌを祀る寺院
・バトゥール湖
デウィ・ウルン・ダヌの住処と考えられている湖
・ペクリサン川流域のスバック景観
バリ島で最古の棚田を含むの景観
(ティルタ・エンプル寺院を含む)
・バトゥカル山のスバック景観
水田の管理と文化保存が評価されているジャティルイ村を含む
・タマン・アユン寺院
バリ島最大の水の寺院
3 世界遺産を巡る上で大切なこと
ティルタエンプル寺院にて |
説明なく寺院を見て「なんか微妙」と思うのか、ちゃんと説明を受けて「なるほど、バリ島の人たちの哲学と米作りに関する文化が世界遺産なのか」と意味を理解して巡るのでは全く印象が違います。
これはバリ島に限らず、どの世界遺産にも言えることで登録の経緯と理由を理解することが大切で、理解しながら観光することが一番楽しいと思います。
・・・ユネスコから始まりバリ人の哲学、世界遺産の巡り方まで、文章にするのが難しかったので、とりあえず何が言いたいのか気持ちだけでも伝わっていたら嬉しいです。
僕の話しが全くもって意味不明だった方はバリ倶楽部のツアーに参加してください。実際に棚田や寺院を訪問して「バリ島の世界遺産とは?」って話しを詳しくご説明いたします。
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では、また
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